Windsurfing pro shop Stiff  J-43のこだわり


あなたが欲しい道具があなたに良い道具とは限らない!

 ウインドサーフィンは道具を使って行うスポーツです。道具選びはそれだけ大切ってこと。しかもウインドの道具はセイル、ボード、マストなど、いくつかの道具の組み合わせによって機能するものですし、さらにウェイブ用、レース用、あるいは初心者用、上級者用などさまざまなものがあります。
 それらの中から最適なものを選ぶことは、ウインド経験が豊富にあり、自分のレベル、スタイル、やりたいことがハッキリと見えている人にとっても簡単ではありません。安易なブランド信仰や広告にノセられて、後になって苦労したり買換える人を何人も見てきました。
 ウインドの道具は、そんなに安価なものではありません。だから、「間違いや勘違いで自分にあわない道具」を求めることは、思った以上に高いリスクになります。そのリスクをできるだけ低く抑えるのがプロショップの役目です。
 もちろん、今、世の中に出ているウインド道具の全てを自分で使ってみることが理想ですが、そんなことはショップ店長の立場でも不可能です。でも、自分たちで出来るだけ試してみて、少なくとも雑誌以上のことを「語れる」製品を、自信を持ってお客様に薦めたいと思っています。
 時には、あなたが欲しいものと違う製品を薦めるかもしれません。でも、誓って言いますが、それは「もうけたい」からでは断じてありません。疑問があったら何でも聞いてください。知りうる限りのノウハウをお伝えし、みなさんの余分な出費や回り道を防ぐお手伝いをします。


カスタムボードへの憧れ

 はじめてカスタムボードを手に入れた夜、俺達兄弟は、そのボードを布団に入れて寝ました。いや、コレ、本当の話。頭の中では、そのボードを自在に駆る自分の姿が何度も浮かんでは消え、なかなか寝つけなかったことを覚えています。
 実は、当時、ジャイブができるかどうかという程度の腕前だったのですが、そのカスタムに乗ったとき、完璧なジャイブがいとも簡単にできたのです。その快感は今でも忘れません。それで俺達兄弟は「プロになる!」って決心したのです(無謀にも?)。「カスタムボードの魔力」が、二人の男の人生 をいとも簡単に変えた瞬間でした。
 よく「カスタムボードは上級者向けだ」と言われますが、けっしてそんな事はありません。むしろ、「軽くて扱いやすい」のですから、発展途上のウインドサーファーにこそ乗って欲しいと思います。確かにプロダクションよりちょっと高めかもしれませんが、それだけ以上の価値があります。早く上手くなりたいならば、自分に合ったカスタムがその早道だと思います。
 はじめてカスタムを削ってから、俺達は何本もカスタムを乗り継ぎました。中でも印象深いのが、コペロさんとの出会いです。ある日、バーレーの住友さんに呼ばれて行ってみると、そこにコペロさんはいました。
 「この男は、おそらく日本でイチバン貴方のボ [ドにたくさん乗っているヤツだ」
 と、住友さんは俺のことを彼に紹介してくれました。いくつかの言葉を交わした後、コペロさんは、俺をシェイプルームに誘いました。そして、こう言うのです。
 「これからお前のボードを削るから、そこで見てろ」
 とても、驚きました。
 世界的な名シェイパーが、目の前で、自分のボードを削ってくれるというのです。例えば、あなたがエリック・クラプトンに憧れているとして、そのクラプトンが目の前で、自分だけのために歌をうたってくれる……そんな感じでしょうか。そんな思いをして手に入れたボードは、なかなか手放せません。
 今、俺はエクセルのカスタムに乗っています。千葉の海、検見川の海、そして俺のことを良く知っているシェイパー、勝又さんが削ってくれたものです。その調子の良さは、是非、海でみてください。J-43。ちょっとやそっとで抜かれませんよ!
プロダクションボードが工場での大量生産であるのに対し、カスタムボードは、熟練の職人によって一本一本手作りされる。当然、プロダクションではできないフォルムも作れるし、硬さや堅牢さを維持したままの軽量化も極限までできる。近年のプロダクションも製法の進化によってかなりカスタムに近づいてきたと言われるが、中・上級者が乗れば、その違いは分かるハズだ。
その時コペロ氏に削ってもらったカスタム。
千葉生まれ、千葉育ちのカスタムボードメーカー。驚くほどの加速感、目を見張るトップスピード、信じられないほどのカービング性能はカスタムならでは。千葉の海を知り尽くしたシェイパー、MASARU KATUMATAがあなただけのために削ります。 ファイバーテックマリンのシェイパー、勝又まさる氏。技術、知識、感性、根気……なによりウインドへの熱い情熱がその仕事を支える。