SAIPAN MARIANAS CUP 2003 参戦記

2003 NOV 7〜9  レポーター:大竹、編集:アゼ




いや〜昨年に引続き今年もヤッパリ来てしまったマリアナスカップ!

 今回は俺の決断も早くアゼさんに日程の相談…って言うか手配をするのはどっち?!
みたいな探り合い…お互い面倒な事はやりたくない心理戦。
(いや〜、やっぱりタケちゃんでしょ。ツーリストへのハードネゴはやっぱりあんたが大将!by aze)

 ヤッパリ俺が負けた…(当然!) きっと俺はネゴシエーターにはなれないなぁ…(そんなことないよ、あんたが大将!) 結局、手配係り決定。
 アゼさんとの長い話(探り合い)の中で
『店長も行きたいらしいよ〜』
との噂を耳にした。
 ゲゲッ奴も出るのかよ〜…ヤバイよ〜…順位が…でも店長にも一度SAIPANの地に足を踏み入れて欲しいとも思うし…結構微妙な俺の心中…。
 でも奴の手持ちセイルは7.5が一番大きい、アゼさんも同じくだ…でもボードは大きいと言ってもEXCELのピュアスラローム…浮力は無い。って事は7.5アンダーのコンディションじゃそんなに走らない。昨年みたいに8.0以上の軽風を考えると俺が黙って誰かに8.0のセイルを借り、浮力たっぷりの板(お店に放置していたRRDの板)を持ち込めばアドバンテージは十分にある。
 クックックゥ〜〜〜OK!!店長も快く誘おうと思った。

 後日お店に行き、店長とMARIANAS CUPについて話す…誘う…店長行く気になってきた。話の終わり頃、怪しまれないように平常を装い、
 『あのさぁ店長、表に置いてあるRRDの板ノンスリ吹き直ししてもらえるかなぁ〜?』
店長 『……もしかしてSAIPANに持っていくんですか??』
 おぉ〜思いっきり怪しんでるし、バレテルよ〜俺の魂胆がぁぁ…観念して俺の計画を全て洗いざらい話した。

店長 『そんな風吹かないですか?う〜〜んどうしようかなぁ〜…』
悩んでる様子。
  『でもね、吹く時はチャンと吹くんだよ…』説明になってない。
店長 『少し考えます…』
俺は察した!日本語はヤッパリ難しい…キットこれは店長の断りの言葉だろうなぁ。
 後日、正式に行かない旨の連絡をもらう。少し寂しく、残念に思ったのは本当。そして俺
の板は工場の中。(バレてないと思っているタケちゃん。でも私もボードの修理にエクセルに行ったのサ。そしてみちゃった、あなたのデカイRRD。魂胆バレバレ。マサルさんと内緒話して、私もサイパン用スペシャルをレース期間中だけ内緒でゲット!フフン!)


 出発前日 SAIPANから《トレードの貿易風が吹き出した!》との情報が入る。
自然にアドレナリンが湧き出す。一刻も早く現地に行きたい…でもその前に…
 相も変わらずドタバタの準備…時間が無いので【ノンスリ吹き直した】板をEXCELの工場
に取りに行ったら、なっなんと元日本チャンピオンの城和さんが梱包している…
実に嫌〜な予感がして聞いてみた…

  『城和さん…もしかして行くのぉ??あちゃらに…』
城和氏『行くよ〜…えっ?大竹もSAIPAN行くの??』
  『はい逝きます…(涙)』俺の成績がぁぁぁ…
城和氏『イヤー久し振りのレースだなぁ〜(笑顔)』
  『おいおいっ本当にエントリーするの??』
城和氏『うん』

 終わった…一気にモチベーションが下がる…去年3位の勝又さんも当然行くし…ハアァ…
いつもSAIPANには強風を願うが、初めてマジに軽い風であるように願った。
 悶々とした帰り道、何も知らないで数時間前の俺のようにウキウキしているアゼさんにも
爆弾を落とさないと気がすまない…速攻、携帯に電話する。

アゼさん 『おぉ〜タケちゃん準備はどぉ?いよいよ明日だねぇ〜』
 最近のアゼさんには珍しく声の艶がイイ…テンションも高い…軽いタッチの会話を交わしつつ…ノンスリ吹き直した大きい板の件もバレいて詰られる…
 『そんな板の事より、あのねぇ…さっき城和さんに遭ってね…出るらしいよ…』
アゼさん 『………マジ?……』
 すげぇリアクション。完全に固まってる!俺の携帯壊れたかと思ったくらいの長い沈黙。
俺と同じく受話器の向こうでモチベーションは一気に崩れ落ちていく音が聞こえた。
 心を鬼にして、そして一気にアゼさんアレやコレやとたたみ込む…
訃報の一報、もしくは余命宣告された家族のように会話少なげに…迎えに行く時間だけを決めて電話を切る。


 出発当日、定刻通りにアゼさんの家へ到着。そして道具の積み込み…俺達の心はこの日の天気と同じく霧がかかったようにスッキリしない。
 成田空港に到着し道具を下ろし、NWのカウンターにチェックイン。毎度おなじみのエクセスチャージの交渉…実に今回は大変だった。
 例の一件で俺達のモヤモヤとしたストレスの落としどころが無く、ココで爆発した!(いつも思うけど、受付のお姉さんの知識や気分で値段が左右されるって、どうも納得いかない。業務規定をキチンと開示して欲しい。フェアなカタチでだったら私はいつだってキチンと払う準備はある。人によって値段が違ったりするからイヤんなるんだ。)
 そして無事に(?)交渉も済ませ、お互い会話でレースの事には触れないように、この寒い時期
に南国でウィンドサーフィンが出来る幸せについて語り合った。当然片手にはいつもの麦酒…コイツが癒してくれる。


 3時間後SAIPAN国際空港に到着!酒にスッカリ癒された?俺達は足取りも軽く??入国
審査を済ませ空港の表に出る。眩しい位の陽の光に迎えられた俺達は迎えの車を探す…
 次から次へと表てに出てくる観光客の渦の中2組のファミリィーから声を掛けられた。
『あの〜もしかしてマリアナスカップ出るのですか?』
『ええ、そうですよ〜』
なんて話してたら、どうやらSAIPAN常連のいつも三浦で乗っている毛利さんの知り合いとの事…詳しく聞いたら毛利さん夫妻は前乗りしているとの事…が〜〜ん…
 間もなくWINDSURFIN SAIPANのレイモンドが迎えに来て彼等と別れた!
いつもより少し小さいピックアップトラックに荷物を積み込み、俺達も車に乗り込み早速マイクロビーチへ車を走らせてもらう。
『今日はセイルサイズ6.5くらいで吹いているよ』
なんて話を聞きながら、流れていく町並みの景色をぼんやり見ていた。
 今年は飛行機の遅れもなく時間通り着いたので時間に余裕がある。
早速ホテルへチェックインしサーフパンツに着替えビーチに出た。
 ホテルに隣接しているWINDSURFIN SAIPANに着くとオーナーの富田さん、スタッフの大野君と再会の硬い握手。


 吹いているのでいつもみたいに麦酒片手にウダウダしないで、梱包をバラし俺は6.3をセッティング、ボードは3枚の持って行った内の真ん中のサイズで出艇。(私は6.5にハイウインド用の小さなボード)
 6.3ジャストで気持ちイイ〜〜!上の方へレグを引っぱり、ミンナがいるいつもの海面へ向かう。既にマークは打ってあり明日からのレースに備えみなさん練習している。
 バトルに熱くならないように抑えて今日は快楽の桃源郷を選んだ。
久し振りのローカルのミンナと会い海上で挨拶をし結局薄暗くなるまで乗り続け、手はヒリヒリ…ヤバイ…皮が剥けそう…(いや、実際、初日にしてすでに皮がむけそうな勢い。そしてもっと過激な夜が待っていることを、私はその時知らなかった……)

 18時からホテルのロビーでレジストレーション、そこでやっとミンナと落ち着いて話をした。選手はセイルナンバーは関係なくゼッケン番号が入ったタンクトップ(在る中で好きな番号を選べる)を渡されるのだが、俺は敬愛する番長清原と一緒の5番を選んだ!(ちなみに私はセイルナンバー222に近い22をゲット、えっ、これって国枝プロの番号だっけ?)

 そして夕食に向かう…メンバーはエクセルの勝又さん達とヴァンの城和校長、小川教頭、新倉さん、三浦の毛利さん夫妻と俺達。いつもの海賊(居酒屋)に入り、呑んで食って…また呑んで…数時間後店を出た。スイッチON状態になったミンナはもう止まれない…
 品行方正な毛利夫妻と残り2日間を$100で過ごす予定の俺はそこで分かれ、ホテルに帰
った。

 あの時のアゼさんの行きたいような、行きたくないような…なんとなく寂しげな目が忘れなれない。結果としてあの時連れて戻ればよかった…(ホントそうだよ〜〜! 1時間4000円だけって言ってたのに〜!みんなちゃっかり着替えて来るし、こっちの遊び方慣れてるし、私は日本のキャバクラだってよくワカランのに……。気がつけばつがれる酒をパブロフの犬のように飲み続けてなんと2時!よく部屋へ帰れたもんだ!)

 ホテルの部屋に戻り独りで英語の番組わけ分からないからMTVを見ながら呑みなおし…眠くなったから11時くらい(日本時間の10時)に眠りに入った…これは凄い!健康的!
 しか〜〜しそれも束の間の安息…悪夢の始まり…午前2時、なんとなく寝苦しい…顔を撫でる生暖かい風、しかも身動きが取れない…目覚めの悪い俺は思った…もしかして…コレは金縛り?第二次世界大戦の傷跡深いSAIPAN…噂は沢山ある…怖い…現実に戻したくないけど戻ってくる俺の意識…
『なんじゃこりゃ〜…』
 はっきり意識を戻すと相棒のアゼさんが俺の上に乗っかって、俺様の顔めがけて『ふぅ〜っ、ふぅ〜〜っ』って意味も無く吹きかけている!しかも酒臭い…最悪だぁ…アゼさん完全に覚醒している…(まったく記憶にナシ。ゆえに私の中では「なかったこと」になっている)
 そんなアゼさんを押しのけ俺のベッドに座らせる。俺はすっかり目を覚ましちまった。
危険を感じつつ籐の椅子に座りなおし、ビールを呑むことにした…
 アゼさんは意味無くスウィングしてる状態にも関わらず何故か一緒に呑んでる。
そして意味不明な言葉を吐きつつ、俺が話しかけても会話になっていない…(まったく記憶にナシ。しかし、私がここまで酩酊しているのに、自分だけとても安らかに眠っていたタケちゃんがやたらうらめしく思えたような気がする)
 10分ぐらい経って俺がトイレに行って戻ってきたら相棒は上半身だけベッドに乗ってる状態で召されていた。しかも中途半端に乗ってるもんだから足が宙に浮いてる…うっ血しないかと心配もしたが起こされたウップンもありそのままにした。
 結局一度起こされた俺は眠りに就けずウトウトしたらすぐ朝が来た。(これですこしはリベンジ?できたのだろうか?イヤ、誰に?ナニを?)


大会初日
 スッキリしない目覚め…朝食にグレープフルーツとコーヒーを買いに外に出る。
やっとサイパンに居る実感が沸いてきた。
 相棒は未だ夢の中だが朝食&コーヒーの件を一声掛けてビーチ行くことにした。
 道具が置いてある庭は未だ誰も来ていなかったけど、残りのセイル5.8&6.8&8.0の3枚を張る〜会場に移動する。少し白波も見える!キット今日は吹くだろう…

 9時30分 スキッパーズミーティング…相棒の姿はない(グ〜グ〜"#○×*:;)当然周りのミンナから行方を聞かれる。これまた当然俺は昨晩の悪夢の一部始終を報告する…一同納得!
 よ〜く考えると俺の眠った時間が4時間ぐらい。相棒はかれこれ7時間くらい眠っている!
俺より沢山寝てるじゃね〜〜かぁぁ…携帯を借りてホテルの部屋にコール…
数回目にしてやっと出た…
 俺の『スキッパーズミーティング終わったよ!』の声にやっと目を覚ましたらしい。
イマイチ風が上がってこないので1時間ほどウェイティングのアナウンスがあった。練習しようと海上に出てみるがブローでは6.8で十分走るがガスティーで風が安定しない。

11時30分 風が上がってきた!再度スキッパーズミーティング。
おっ!!今回はいつの間にか相棒もいる!!でも弱っている。
しかも聞いたらセイル会場に1枚しか持ってきていない…かなり強気な選択だ…(ちがうの、起きてから気持ち悪くて、体しぼればビールが出てきそうで、でもがんばって7.6をセッティングして大きい方のボードもセットして、それをレース会場まで運んで、ピラミットで働かされる奴隷のようにヒイヒイいって、やっとたどり着いたらもう私のスタート時刻だったワケ。なんと第1ヒート!ジャイブどころかまっすぐプレーニングするのもタイヘン!……順位?聞かないで)

12時 ステージAスタート 
 ヒートが進み俺のヒートが始まる…空を見ると雨雲がきている。
ホーンと共にビーチスタート!ファーストマークを2位で回航…景気よくパンピング…
できねーよぉ〜滅茶苦茶ブローがキツイ!ハーネスなんて掛けられないぐらいキツイ。
板は舞い上がってくるし、セイルは引き込めない。3位のローカル組大野選手が5.8のセイルを駆って猛然と追いついてくる。5個目の最終マークを回航し最後のレグでヒーコラしてる間にパスされ結果3位。トホホ…

 雨と一緒に来るブローはそりゃあ、もうお下品で4F代でも走るくらい…雨が止むと9.0くらい?ヒートの直前までセイルのチョイスが難しい状況でレースは進んでいく。
 15時過ぎ ステージBスタート
 天気はひどくなる一方だ…ブローと共に来るスコールが激しい…風もお下劣!
 自分のヒートが来るまで各選手セイルの下に潜り込み雨宿り。グアムから来ているランス選手とこれまた、くだらない話で盛り上がる!
 俺は英語駄目、奴は日本語駄目…でも意思の疎通は出来るのが不思議だ…う〜〜ん…
 そう言えば俺はタイ人だと思われてたらしい…俺は『日本人だ!』
まだ降る雨…サイパンらしからぬ寒さ…俺ウェット持ってきてないよ〜、マジでタッパーを買いに行こうと思った。

 ステージBも終盤に入りソロソロ俺のヒートが近い。
えっ??城和選手と一緒??
 
駄目じゃん…1位獲れないよ〜…でも気合は入る。
トランプ引いたら上2からのスタート!ラッキー!でも上1は城和選手…
選手スタンバイ………(長い…)見るとまた雨雲が…でも大丈夫よ〜〜ん!さっきと同じと見越してセイルは6.3だし板も小さめだし!雨よカモ〜〜ン。
 雨と共にブローが入る、ホーンが鳴る、飛び出すファーストマーク上から城和選手が被って入ってくる!俺はまたしても2位で回航3位には40Mくらい差が付いてる…
 パンピングしようとした瞬間…悪夢…ブローが弱くなっている…それでも必死で走らせる。
 セカンドマークを回航したところで無風に近い状態…絶対に走らない…と言うか浮かんでられない…膝まで沈む…
 サードマーク付近で超軽量級の選手に二人とも交わされる…あ〜〜あ…
ナントかそのままの順位で行きたかったけど最終マークでまた抜かれ…結果4位。
【今回のレースは終わった…】頭の中でぼんやり考えた。
 道具の選択のミス…弱気に選んだ俺が招いた結果…あ〜バカバカバカァ〜〜〜
コレじゃあ残りどんなに頑張っても絶対表彰台乗れないじゃんかよ〜〜〜…

 4時半 天気も良くないし、2レース消化で今日はレース終了のアナウンス。
三浦の毛利夫妻&J69新倉氏、相棒のアゼさん、俺の4人で時間を待ち合わせ一緒に夕食を取る事にしビーチで別れた。
 一足先に待ち合わせの居酒屋に到着!程なくして毛利夫妻も到着…J69新倉氏…いない。腹減っていたから先に呑ることにした。1時間くらい遅刻してJ69新倉氏到着したのだが…顔色が冴えない。聞くと昼間ホテルロビーのトイレに戻って頑張ったらしいのだが…その時財布を置き忘れてしまって捜し廻ってたとのこと…去年の俺のデジカメ置忘れ事件を思い出し心の痛みが分かる気がした。
 今宵は健全なナイトライフだ!食後、僕等の部屋で呑みなおす事にした。
各々好きな物を呑み、毛利さんは12年もののIWハーパーをロックで呑み、アゼさんもそれを御馳走になり…それを見た俺はチョット昨晩の悪夢を思い出しビビル…(大丈夫、もうヤンない!)
 俺はワインクーラー…新倉氏は明日に備えてカナリ控えている…そう、新倉氏は本日1位と2位を獲り残り3ステージを今日のペースで進めれば十分優勝を狙える…
 う〜ん羨ましい。
昨晩のアゼさんの愚行を酒の肴に盛り上がるもミンナ明日に備え11時位に解散。(健全だ!レース前夜はこうでなくてはイケナイ!)


大会2日目

 抜けるような青い空のコレぞサイパンっていう感じの朝を迎えた。風も吹いてる。
 スキッパーズミーティングを終え第3ステージの開始!
 昨日は昨日と割り切り、優勝は諦めて気分一新やるべき事をキチンとしようと自分に言い聞かせレースに臨む。8.0を使う事に躊躇しながらも後で【あの時…】みたいな後悔はしたくないから、大きいボードにセット。6.8は真ん中サイズのボードに、6.3は小さいボードにセット。この組み合わせは絶対にずらさない事を今日の自分のルールにした。
 ヒートスタート!スタートから上手く飛び出した。そのままゴール…トップフィニッシュ出来て何となく気分が落ち着いた。

第4ステージ
 新倉氏と優勝争いで絡んでるグアムの強豪ケイイチ選手、サイパンローカル大野選手と同じヒートにぶつかる…う〜〜〜んコレは落とせないなぁ〜〜…何が何でもピンを獲りたい。
 俺がピン獲れば新倉氏のアドバンテージが上がる!そんな話で新倉氏と盛り上がる。
ある意味変なチームワークが出来上がっている…多分置忘れが得意な俺達の友情が芽生えた。そしてビール1杯の約束のために頑張った。
 ゲロ吐きそうになるくらい頑張った…俺らしくないほどに…自分らしさを捨てた俺はピン
を獲れた。

第5ステージ
 ゲゲッ!何だよ〜〜新倉氏と同じヒートかよ〜〜…参った…。優勝出来なくても、俺も今
日のレースは全ピン獲りたい…でも新倉氏に優勝してもらいたい…
 口では『$20でピン譲るよ〜』なんて言いながらも心が揺れる…ヤッパリ勝ちたい。
 ヒートスタート!…迷い無く鬼のパンピング!トップでファーストマーク回航、2番手はヤッパリ新倉氏…後ろからガンガン来る。4つ目のマークで痛恨の沈…そこで新倉氏に交わされて2位でフィニッシュ。あ〜あ全ピンの夢は崩れた…新倉氏の気合勝ちだな。
(このステージ、やっと酔いと固さがほぐれてきた私はレースらしいレースができた。スタートは2番手。城和校長も同じヒートのはずだがトップはミクロネシア最速のケイイチ氏か?第2マークまでのレグで後からせまるプレーニング音。これは校長だろうか?振り返って確かめる余裕はない。頑張って第4マークまで後をブロックする。第4マークも私にしては失速のないほぼ完璧なレーシングジャイブ。なんとかこのまま……と思っていたら最終マークまでのちょっと登りのレグで失速。最終マーク手前で後に抜かれてしまった。見ると、昨年のチャンピョン・ランスだった。そのまま3位でゴール。ビーチに戻るとランスが握手を求めてきた。うれしかったけど、勝ちたかったなぁ。こんどこそ……)

結果同率で1位が3名
【グアムのケイイチ選手・サイパンローカルの大野選手・日本の新倉選手】
うまくバラけてる。

同率4位で2名
【昨年の優勝者!グアムのランス選手・おおたけ】
優勝を掛けてトップ3名のヒートがスタート!3人がほぼ団子状態で走る。
ビーチじゃそりゃ〜凄い盛り上がり!『そこだ〜挿せ〜〜』『捲くれ〜〜』の野次が飛ぶ。新倉氏痛恨の沈…あちゃ〜〜〜…ケイイチ選手がトップを引く、2番手に大野選手、
新倉氏3位でゴール。

4位決定戦
 二人だけのマッチレース!俺は自分の道具は既に撤収してしまっている。
コレが終わったら5分後には空港に向かわなければならないハードスケジュール…相棒アゼさんの道具を借りる事にしたのだが…アゼさん練習中にリーフにフィンをヒットしフィンは海の藻屑…長いフィン無いから小さめのフィンをセットしてもらう。
落としたの俺じゃなくて良かった!
スタート前ランスと話し、上をランスに譲り《上好き》俺は下から《下好き》ラインに並ぶ。
ホーンが鳴る、先頭でマークに突っ込む。長いレグでランスに追い付かれそうになる、マークで離す…そんな展開で進む。結構楽しい!でも1ミスが命取り…絶対に沈出来ない
 4個目のマークでオーバーラン(そうなのよ!このマークはスーパータイトに回航しないと次ぎが回れないのよ。沈できないプレッシャー? ビーチで思わず声をあげた私でした)
 
最終マークは結構上よりに浮いている。マークに向かうも上りがキツイ…フィンが小さいよ〜〜(言うな!人のフィンで。どうせ折っちゃったのは私です!)…思うように上っていかない…それでもギリギリ
 でマーク回航…のつもりがロープに引っ掛かり…沈です。ランスに交わされ4位ランス、5位が俺。浜に上がってお互いの検討を称え堅い握手。いや〜〜すげぇ楽しかったよ!

 10分後ミンナに再会の約束をした俺は空港に向かう車の中…
ごめんレイモンド!着替えてない俺はサーパンのままだから助手席グチャグチャだった…
 空港で荷物を下ろしてもらい『12月の末にまた来るね!』『ど〜せ俺がまたピックアップに来るから!』みたいな会話を交わし別れる。

 空港に独りは寂しい…ビールを呑む…ブラブラする…
 陽はまだ高く、星条旗がはためいている。まだミンナ乗っているんだろうなぁ〜…でも結果はともかく今回はレース全部消化出来て良かった!満足でした。
 でもヤッパリ飛行機搭乗したのはビリだった。現地滞在時間48時間の強行スケジュールの旅は終わった。

 成田に着き自宅に向かう帰りの車の中でZAKIと電話で話す。ZAKI&ミッキーは実業団のレース参戦で蒲郡に行っていて、同じく帰りの車の中だった。ZAKIは一般の部で3位との事を聞き何だかゾクゾクした。俺ももうチョット頑張らね〜となぁ…
 SAIPANでは表彰式で盛り上がっている頃、おおたけ無事帰宅。
(そうです。盛り上がりました。タケちゃんの表彰式、私が代理で受けておきました。ついでに翌日は6.5でジャストオーバー。いや〜、振り返れば吹きっぱなし【夜も?】のサイパンだった!)

公式レポートは下記のページで。
オノちゃん、写真をいくつか使わせてもらったよ〜〜、サンキュー!

http://www.microwindssaipan.com/marianascup2003/marianascupreort2003.htm


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