マスターオブ御前崎 レポート page3

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3月3日

 東風だが、「海上でやや強く」の予報が出ている。
 午前10時24分。本部にL旗掲揚。スキッパーズミーティングである。東の風であること、海上の方が風が安定していること、などから海上スタートで行うことがレースディレクターから伝えられる。その場合、マーク船の数が2隻しかないので、フィギュアエイトのコースで行うとのこと。港へ行き、船を出すので、おそらく12時頃のスタートになるだろうという話だ。
本部に貼り出された昨日までのレース結果。今日、レースが成立しないと、このまま順位が確定してしまう……。
今日もビーチの波はこんな感じ。選手はここを乗り越えてスタートするのだ。

 正午。海上スタート中止が告げられる。船が沖でアンカリングできないため、ビーチスタートに変更。昨日と同じコースだが、風向きが逆なので東側ビーチからのスタートとなる。私たちはすべての道具をスタートエリアまで運ぶ。
 風がやや落ちてきたか?いや、どうしてももう1レースやって欲しい。大会中、4レース以上行われれば、昨日の第1レースのポイントがノーカウントになるからだ。
 第4レース第1ヒートがスタートする。風が足りないか。J25浅野選手他、数名の選手はなんとかプレーニングに入り、第1マークへ向かうが。しかし、数名の選手はプレーニングに入れず、スタート付近を漂う。浅野選手が第2マークへ向かってきた。そこでN旗が振られ、長いホーン音が数回鳴らされる。レース中止だ。
 ウエイティング。AP旗。
 そして午後2時、レース終了を示す青白旗が掲げられる。終わった。

 道具についての内緒話をあれこれ。選手の乗っているボードには全部プロダクションのカラーリングが施されている。もちろん本当のプロダクションもあるが、多くの選手はカスタムをスポンサーメーカーのカラーリングにしているのだ。
 右の写真は、それぞれビ○クとか、エフ○とか、ドロ○○スなどのプロダクションデザインが施されているが、中身はカスタムボード。テールについている印が、いずれも誰(なんというシェイパー)が削ったかを示しているのだ。どの印が誰か? それはStiffに行って聞いてみよう。

 さらにフィンについての話題をひとつ。レースフィンでその実力が認められているテクトニクスであるが、日本にはその一部しか輸入されていない。テクトニクスを持っている人は、そこに記された文字を確認して欲しい。下の写真のような数値が記されているだろうか。ほとんどに人は見つけられないはずである。なぜか?
 ハワイで売られているテクトニクスは数種類ある。具体的に言うと、フォイルの最も厚くなっている箇所が前よりか後ろよりか、いくつかのタイプが出ているのだ。それによってボードのリフト特性が変わるらしい。

ここに数値が記載されたテクトニクスはハワイで手に入る。 ウエイブ界の傑物、新城さんのお店の犬。

 J20杉原祐史。この大会から1週あけて、今度はタイへ旅立つ。フォーミュラ・アジア大会である。残念ながら、スティフのメンバーはそこには同行できないが、海のこちらから健闘を祈る。
 御前崎ロングビーチの名物(?)メロン。「流されて、メロンを越えたらヤバイ」とよく言われる場所だ。実体は自衛隊のレーダーだったかな。レーダーがドームで囲われているのは、それだけ風が強いから。富士山頂のレーダーも、風速100mを越える山頂の風に備えてドームで囲われていた。風が強いから、岬の向こうには風力発電所もある。そして、近くには原子力発電所もある。不思議な場所だ。
 ちなみに、北西で流されてメロンを越えると岩場になる。無風で下げ潮の時の磯遊びには良いかもしれないが、風速10m以上では、死んでも近づきたくない。

 

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